2011年5月2日

残骸の中で





昔、ある夢を見た後に書いた詩が、一昨日突然出てきた。まるで、これを日記に出してくれとでもいうように。昨日と今日じっとしていたが、心の奥から押されているような感じがしている。

頭は理解できないまま、心に従ってここに載せることにする。



残骸の中で
<ある夢より (2005年111)


生きるに値しない命などない
どの命も自分と同じだけ重みがあるのに

残骸の中で絶望と恐怖に打ちのめされた母子
差し伸べた手に無表情な眼差しが振り返る

深く傷ついた子供を胸に抱き
虚空を仰ぐ

できるのは、苦しみを分かち合うだけ

憎しみは心を遮断する
何も受け入れず
ただ傷つけるだけ

銃弾を打ち込まれた
次から次へ

人間という尊厳はなく
存在を否定された命

生きるに値しない命などないのに

銃弾とともに
憎しみが体を貫通する

無理解は容赦なく
憎しみが突き刺さる

痛い 痛い
崩れ落ちる肉体を離れ、魂は泣く

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