2009年3月8日

豊かな島プエルトリコへ

先週5泊6日でプエルトリコへ行ってきた。フロリダにいる義母を夫と訪ねるのが目的であったが、今回はせっかくだから少し足を伸ばして、プエルトリコへ行こうということになった。

夫の祖先はスペインからプエルトリコへ移ったそうで、祖父母の代まではプエルトリコに住んでいた。そのため彼はそこに強い繋がりがあると言えるのだが、ニューヨーク生まれの彼には、今まで縁のない場所であった。

前の日記でも言及したが、私は夫に会うまでプエルトリコという国の存在さえ知らなかったし、行ってみたいと思ったこともなかった。それが結婚17年目にして、突如ご縁が巡ってきた。

急に決まった旅行の話。フロリダへ行く直前まで仕事が重なったため、私は情報という点では何も準備をしなかった。プエルトリコという国の知識ゼロ、スペイン語力ゼロ、旅行ガイドを見る時間もなく、まったく計画も立てなかった。というか、「歴史とか美術館、街を巡るより、自然いっぱいの旅がいい~」とリクエストだけ出しておいて、後は全部夫任せにしてしまった。

さて、皆さんはプエルトリコがどこにあるかご存知だろうか。おそらくほとんどの方が、カリブ海に浮かぶ島とおっしゃるだろう。その通り!



この地図の中央よりやや右上、★印が付いた島がプエルトリコ島。ベネズエラの真上に当たる。なぜか赤道上にあると勘違いされることが多いが、北緯18度の位置にあり、緯度的にはハワイ島より少し南に当たる。

北は大西洋、南はカリブ海、東はヴァージン海峡を越えてヴァージン諸島、西はモナ海峡を越えてドミニカ共和国。地図をご覧になっておわかりの通り、この辺りは小さな島が多い。プエルトリコ島から始まってベネズエラの方向に、弧を描くように点々と島々が続く。この一連の島は「大アンティル諸島」と呼ばれている。

プエルトリコというと、フロリダからの豪華クルーズ船の旅が人気を集めているが、私たちはマイアミから飛行機に乗ることにした。義母の家から車で1時間の所から列車に乗り、マイアミ空港まで約2時間。ここまでが遠い。



マイアミから首都サンファンへは、約2時間半かかる。現地はアメリカ東海岸より1時間早い時間となるので、私にとっては時差4時間。ちょっとキツイ。



ここでプエルトリコについてもう少しお話しよう。島の大きさは四国の約半分。大きくもないが、小さくもない。島をゆっくり一周しようものなら結構日数がかかる。私たちは5泊6日だったが、時間が全然足りなかった。

植民地時代を経て、現在は米国自治連邦区という政治的地位にあり、全員アメリカのパスポートを持てるが、アメリカに対する納税の義務はなく、大統領選挙の投票権もないという特異な立場にある。

プエルトリコの綴りはPuerto Ricoで、Puertoとはスペイン語で「港(Port)」、Ricoは「豊か(Rich)」という意味。その語源はコロンブスがサンファンに入港した際に、¡Qué Puerto Rico!(なんて美しい港なんだ!)と叫んだことに由来するという。

私は「豊かな島」と呼ぶことにした。この小さい島は、実にさまざまな面を持っている。美しい海に囲まれたこの島は火山島で、中央は1,000m級の山岳地帯となっている。そのため、雨林から乾燥地帯までと、場所により気候が違う。

また、人種も先住民、アイルランド系、ドイツ系、ユダヤ系からスペイン・ポルトガル系、アフリカ系、アジア系、その他カリブや南アメリカからの様々な人種が混じっている。肌の色も顔かたちも様々。それが、スペイン語という言葉で統一されている不思議な国。





この豊かな島を5泊6日でぐるっと回った。



これから1日ずつご紹介しよう。

<つづく>

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