2009年1月6日

ホースの夢

一昨日、こんな夢を見た。

満月の日の午前4時に外に出て見ると、外にはたくさんの人が集まっていた。宗教的な集まりのようである。

私は月を見ようと立っていると、向こうから教祖のような男性が、お供を連れてこちらに向かって歩いてきた。彼に特別なパワーと能力があるのは、その存在感からでも明らかだった。そう感じたとき、自分の頭の中で条件反射のごとく「パワー = すごい人」という式が成り立ってしまい、その瞬間、私の左のわき腹に黒いホースが差し込まれた。

このホースは、その教祖と私を結ぶ導管のようなもので、私のエネルギーをコントロールして彼のシステムに組み込んでしまう。まるで、映画「マトリックス1」のようだ。主人公ネオが、自分の体がいくつものホースでつながれ、人間の養殖機の中にいることに気づく、あのシーン。私の場合は1本であるが、そのシーンと重なった。

あわてた私は、必死にこのホースを引っ張って体から引き抜こうとするが、硬いゴムのように少し伸びるだけで抜くことはできない。教祖と信者たちは黙って私を見ている。引っ張っても引っ張っても、太いホースはしっかりとわき腹に食い込んでいる。

「バステトさま!」必死になって、いつも私を守っていてくれるガイドに助けを求めた。意識を集中してもう一度引っ張ったら、伸びて外側の一部がプツンといってちぎれたが、やはり芯の部分はしっかりつながったまま。ガイドがすべて処理してくれるわけではない。

あせりが募る。このホースをある一定の時間までに取らないと、永久に取ることができなくなり、システムから抜け出すことができなくなってしまう。残り時間はあと数秒・・・。

そのとき、直感的に、心を落ち着けて意識を自分の内側に向けようと思った。私は目を閉じて、事実を客観的に見てみた。

「自分があの男性の持っている不思議な力に魅力を感じ、そんな力を持つ彼にあこがれる気持ちがほんの少しあったため、ホースは体の中に差し込まれてしまったのだ」
それが事実であった。

そう気づいたとき、私は、他の人の力にあこがれて頼る浅はかさ、弱さが自分の中にあるということを認めた。

とその瞬間、ホースはスポンと切れた。

一度切れたホースは再びつながることはない。私は解放されたのだった。

この男性に帰依している人たちは、ホースを切ることができた私を羨ましそうに見ている。彼らは、このシステムに組み込まれていることに気づいていても、本当は後悔していても、自由になりたくても、恐怖があるため逃げられない。

「自分は他の人の霊的な力に依存せず、きちんと自分の足で立ち、どこにも属することなく自由であること、それがこれからの私なのだ。私には弱い部分があったが、これからは神につながる人に頼るのではなく、自分で直接神とつながる。外に求めるのではなく、自分の中に見出す」

そう自分自身に言ったところで、夢から覚めた。

ホースの感覚がとてもリアルであった恐ろしい夢。

確かに人より霊的な能力が秀でている人はいる。しかし、だからといって、その人のすべてが素晴らしいわけでもなく、ましてや神に代わるわけがない。パワーグッズもそうであるが、頼りすぎると間違った方向に行ってしまう危険性があるのではないだろうか。

直観力や霊感というのは、もともと誰でも持っており、発達させることができるものだから、帰依する必要などないと私は思う。

このご時世で、人の不安や恐怖心につけこむ人たちや商売は、減ることはないだろう。しかし、これからは、自分の中にある神に通じる心を見出し、その心を通して直接神とつながることができるときが来ていると思う。

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