2008年10月12日

松のおしえ


松の種が岩の上に落ちた
岩の表面にはわずかながら土があったので、種から芽が出た
種が芽を出すのは自然のプロセス

しかし、そこからが大変である
下が岩であることを知っていたら、種はそこに落ちたであろうか
残念ながら、種は場所を選べない

「こんなはずではなかった!」
「岩があったら成長できないから、生きるのはやめよう」

松はそう言っただろうか
いや、「ね」を上げるどころか、むしろもっとしっかり「根」を張ることにした

松は知っている

自然のプロセスに従って一生懸命生きることが、自分のなすべきことであることを
命は与えられたものであり、強く生きていくことこそが、自分のなすべきことであることを
逆境にも工夫して柔軟に適応できる能力があることを

「他の松ほど大きくはなれないけれど、他の松より多く根を張れば、それなりに生きていける」
「これが与えられた環境で最善を尽くした自分の世界」
「背は低くても、大人になったら実をつけて種を残そう、今度は子供たちがよりよい場所で生きていけるように」

松はそんなことは考えない
それが自然の当たり前の姿だから
それが自然のありのままの姿だから

しっかりと地に根付き、自分を支えている
今を一生懸命に生きている

与えられた命を生き抜くことは
自分自身に対する責任

自然はみんなそうしている
それが当たり前のことだから
それがありのままのことだから

人間も自然の一部だから
この松のように与えられた命を生き抜くことが
自分自身に対する責任

写真:ウィスラーマウンテンにてハイキングの途中で見つけた木

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