2008年6月18日

キリークの音?

「平津(実家がある地域の名前)の二階に悪霊がいる」
夢の中で声がそう言った。

ひえ~聞きたくなかった!もうすぐ実家に帰るというのに。これは、今から3ヶ月前の3月に、帰郷する準備をしていたときのことだ。帰るのを楽しみにして、それまでワクワクしていたが、この夢を見てから急に気分が重くなった。

「またか・・・もうクリアしたと思っていたが・・・」

実は、以前帰郷した折に地縛霊に憑依されたことがあり、その霊がまたやってくるのかと思った。しかし、それは悪霊ではなかったので、今回わざわざ「悪霊」と言われたのが気になった。「あのときのようにまた熱を出して寝込むのかなあ」とそのときのことを考えて弱気になる自分がいたが、「手ごわいヤツなのか・・・嫌だなあ、何か対策を立てないと。それにしても、予告があったから不意打ちを食らうよりはいいか。どうも、これもある種のチャレンジのようなものなのだろうか。それに、低いエネルギーから守るようオーラを強めるノコギリソウのエッセンスをとっていたから、以前よりは外界からの影響を受けにくくなっているかもしれない」などと、冷静に考えるもう一人の自分もいた。

さて、何をどうすればよいのだろうかと考えたところ、まず頭に浮かんだのが、10年ほど前、私の厄年のときに母が日本から送ってくれた木の札だった。このお札には凡字のキリーク(ここに表記できない)が書いてあるが、これについては不思議なエピソードがある。

32歳の3月のある朝方、突然こんな夢を見た。母と私がお寺のような所でお参りをしているのだが、母が私の左手をとって、手のひらにシュルシュルと早いスピードで何かわけのわからない記号のようなものを書き始めた。そして、その記号の最後に「、、」と2つ上下にテンを書いた。シュルシュルの部分は複雑な動きだったのでよく覚えていないが「、」はわかりやすい。

その最後の「、」を書き終わった瞬間に、「ハッ」という男とも女とも区別のつかない、人間かどうかもわからないが、こだまするような声が寝ている私の耳元から発せられ、耳から離れていった。というよりも、私の耳の中から出てきて、吹き飛ばされるというか、はじき出されると表現した方が正しいかもしれない。その瞬間、私は「とれた!」と言って目覚めた。

それは夢だったが、目覚めた後も、夢ではないような奇妙な感覚が残った。「ハッ」という声がした直後に目覚め、その声の余韻が寝室に残っていたからだ。

それから数日して母からお札が入った封筒が届いた。私は、開けて思わずアッと言いそうになった。そのお札には「、、」で終わる記号があったからだ。その頃、私は凡字のぼの字も知らなかったが、お札の凡字の右側にある上下に並んだ「、、」の位置が、夢の中で母がシュルシュルと手のひらに書いたものと同じだったので、おそらく同じ字だったのだろう。

お札が届いたお礼を言うために母に電話をして、その夢の話をしたところ、どうもちょうど夢を見た日くらいに、父と母が厄除観音の霊場である岡寺山継松寺というお寺の初午大祭に行って、33歳を迎える私のために祈祷をしてもらい、お札をもらってきてくれたことがわかった。

その「ハッ」という声は私に憑いていた邪悪な物だったかもしれない。もちろん勝手な憶測に過ぎないが。

ということで、今回日本へ行くときまでにキリークの凡字を覚えて宙に書けるようにしたいと思った。行者が呪文を唱え、宙に何かを書いている姿がイメージとして浮かび上がったからだ。

特に、正しい書き順で書くことが重要なように思われた。しかし、凡字のぼの字も知らなかった私が、キリークを正しく書けるはずがない。そんなことを知っている人などあまりいないだろう。と思いきや、ある方の顔が浮かんだ。

マイミクで直伝霊氣の師範格の方がいらっしゃる。ちょうどそれから数日後にお会いする機会があったので聞いてみると、なんと彼女は写経のように凡字を書き写すことをしているというではないか。彼女は親切にも、書き順付きのキリークの字が大きく印刷されたページをコピーして私に手渡してくださった。ありがたいことである。これで少しほっとした。

その字を持って日本に着いた。3月27日のことである。今回は、実家でいつも私に用意してもらうその寝室こそが悪霊がいる部屋かもしれないと思ったので、違う部屋で寝ることにした。といっても、その違う部屋も同じ二階にあるので油断できない。到着したときは既に夜だったので、とりあえず、換気をしてかしわ手を打って自分が寝る四方にキリークの字を書き、枕の下に字を置いて寝た。それが功を奏してかどうかはわからないが、その晩は何も起こらずぐっすり眠れた。

翌日、その波動が悪そうな部屋に入った瞬間、そこは二階部屋で全部で4箇所に窓や戸があり、南側に大きな窓があるので明るいにもかかわらず、「うっ」と来るような何かを感じた。空気がよどんでいる。西側の窓の外はすぐ隣の家の壁なので、いつもトタンの雨戸が閉まったままになっているし、大きな窓から直射日光が入って畳が焼けるのを防ぐために透かしカーテンが引いてある。廊下に通じる戸は、廊下にあるものが邪魔をしていて少ししか開けられないため閉めてある。ふすま戸は左側に寄せてあるが、右側が塞がれていて通気がよくない。そしてホコリっぽい。そういう状態だった。

トタンの雨戸をはじめ、すべての窓や戸を開けてふすま戸も中央に来るようにして両側から通気すると共に、部屋全体にまんべんなく光が通るようにし、パンパンとかしわ手を打ち、力を込めてキリークの字を書いた。これだけでかなり波動が変わったように感じた。以前熱を出して寝込んだのはこの部屋で、また、別の時には寝ている時に重いものがのしかかってきて悲鳴を上げたのもこの部屋である。

その晩も自分の寝る部屋に凡字を書いて寝た。そして明け方、こんな夢を見た。知らない人のグループの集会に参加し、リーダーの人と出席者がお経のようなものを唱えているのを聞いていると、「ウニウニウニウニウニウニウニウニ」ととても速くて高い宇宙的な音が聞こえて、あの、のどのイガイガ君のような丸くて周りにイガイガのある形をした、好意的な感じの物体が空中に浮かんでおり、その音はそこから発せられていた。そして、それが私の方へ近づいて来ると、第2チャクラ(丹田)がビリビリと振動し始めた。怖くはなかったが、かなり強い振動だった。その後、私はなぜか仰向けになった一人の女性の肩に手を当ててマッサージし、その後、塩で自分の肩と背中を清めた。

そこで目が覚めた。しかし、丹田の辺りはまだビリビリしていた。不思議な夢だった。あのイガイガ君はエネルギー体であったが意思を持っていたように思う。夢の内容が除霊っぽいので、ひょっとしたらイガイガ君はキリークと関係しているのかもしれない。「ウニウニウニウニウニウニウニウニ」というのは、キリークの周波音なのだろうか。

翌日、友人にエッセンスを調合してもらうため、横浜に向かった。選ばれるエッセンスの背後には多面的に起こる出来事があり、それはひとつひとつが独立した出来事ではなく、どれも互いに関係し合い、過去・現在・未来が繋がっている。そして、大きな流れに向かって私たちの気づきと成長を促してくれる。夢という形であったにしろ、丹田に来た振動はリアルだった。あの「ウニウニウニウニウニウニウニウニ」という宇宙音は、これから調合してもらうエッセンスや起こる出来事・気づきと何か繋がりがあるのだろうか。いつか、それがわかるときが来るかもしれない。

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